Google Pixel 7 Proはどんなスマホ?人気機種と比較してみた
Google Pixel 7 Proは、Googleが開発するスマホとして2022年10月13日に発売されました。このスマホは、GoogleのAIを活用したパワフルなカスタムビルドの新しいプロセッサや、Pixel史上最高品質の写真と動画など、魅力的な機能が満載です。
しかし、同じAndroid OSを搭載するスマホはたくさんあります。Pixel 7 Proは、ほかの人気機種と比べてどうなのでしょうか?この記事では、同じOSで発売日が1年以内でかつ同じような価格帯で人気のある機種と比較して、Pixel 7 Proの魅力や特徴を紹介します。
比較する機種は以下の2つです。
- Samsung Galaxy S21 Ultra
- Xperia 1 IV
これらの機種は、Pixel 7 Proと同じくハイエンドスマホとして注目されており、性能やカメラなどに優れています。それぞれの機種の特徴や違いを見ていきましょう。
目次
比較表
項目 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2022年10月13日 | 2022年1月29日 | 2022年8月27日 |
価格(税込)※1 | 124,300円~139,700円 | 129,600円~146,160円 | 131,760円~146,160円 |
ディスプレイサイズ・解像度・リフレッシュレート※2 | 6.7インチ・QHD+・120Hz※3 | 6.8インチ・QHD+・120Hz※4 | 6.5インチ・4K・120Hz※5 |
CPU・RAM・ストレージ※6 | Tensor・12GB・128GB/256GB※7 | Snapdragon 888・12GB/16GB・128GB/256GB/512GB※8 | Snapdragon 888・12GB・256GB/512GB※9 |
バッテリー容量・充電方式※10 | 5000mAh・有線18W/無線23W/逆無線5W※11 | 5000mAh・有線25W/無線15W/逆無線4.5W※12 | 4500mAh・有線30W/無線15W/逆無線5W※13 |
カメラ画素数(メイン/望遠/広角/前面)※14 | 50MP/48MP/12MP/11.1MP※15 | 108MP/10MP×2/12MP/40MP※16 | 12MP×4/8MP※17※div> |
※1:128GBモデルの場合
※2:インチは画面対角線長、解像度は画面の水平方向と垂直方向のピクセル数
※3:QHD+は1440×3120ピクセル、120Hzは画面が1秒間に120回更新されることを意味する
※4:QHD+は1440×3200ピクセル
※5:4Kは3840×1644ピクセル
※6:CPUは中央処理装置、RAMはランダムアクセスメモリ、ストレージは内部記憶装置
※7:TensorはGoogleが開発したカスタムビルドのプロセッサ
※8:Snapdragon 888はQualcommが開発したプロセッサ
※9:Snapdragon 888はQualcommが開発したプロセッサ
※10:mAhはミリアンペア時、有線充電は電源コードを使って充電すること、無線充電は専用パッドに置くだけで充電すること、逆無線充電は自分のスマホから他のデバイスに充電すること
※11:18Wは18ワット、23Wは23ワット、5Wは5ワット
※12:25Wは25ワット、15Wは15ワット、4.5Wは4.5ワット
※13:30Wは30ワット、15Wは15ワット、5Wは5ワット
※14:MPはメガピクセル
※15:メインカメラは通常撮影に使うカメラ、望遠カメラは遠くのものをズームして撮影するカメラ、広角カメラは広い範囲を撮影するカメラ、前面カメラは自分撮りに使うカメラ
※16:望遠カメラが2つあるのは3倍ズームと10倍ズームに対応しているため
※17:Xperia 1 IVに望遠カメラや広角カメラがないわけではなく、すべて12MPで統一されているため
比較詳細
それでは、各機種の特徴や違いを詳しく見ていきましょう。ここでは、ディスプレイ、CPU、バッテリー、カメラの4つの観点から比較します。
ディスプレイ
Pixel 7 Proは、6.7インチの有機ELディスプレイを搭載しています。解像度はQHD+で、画面の水平方向と垂直方向のピクセル数は1440×3120です。また、リフレッシュレートは最大120Hzに対応しており、画面が1秒間に120回更新されることを意味します。これによって、動きのある映像やゲームなどを滑らかに表示できます。
Galaxy S21 Ultraも、6.8インチの有機ELディスプレイを搭載しています。解像度はQHD+で、画面の水平方向と垂直方向のピクセル数は1440×3200です。リフレッシュレートも最大120Hzに対応しており、Pixel 7 Proと同じく滑らかな画面表示が可能です。
Xperia 1 IVは、6.5インチの有機ELディスプレイを搭載しています。解像度は4Kで、画面の水平方向と垂直方向のピクセル数は3840×1644です。これは他の2機種よりも高い解像度であり、細かい部分まで鮮明に表示できます。リフレッシュレートも最大120Hzに対応しており、高精細な画面を滑らかに表示できます。
ディスプレイのサイズや解像度は、好みや用途によって異なるでしょうが、どれも高品質なディスプレイと言えます。Pixel 7 ProとGalaxy S21 Ultraはほぼ同じサイズと解像度であり、Xperia 1 IVはやや小さいサイズで高い解像度です。リフレッシュレートはどれも最大120Hzに対応しており、動画やゲームなどを楽しむことができます。
CPU
Pixel 7 Proは、Googleが開発したカスタムビルドのプロセッサ「Tensor」を搭載しています。TensorはGoogleのAI技術を活用したプロセッサであり、写真や動画の処理や音声認識などに優れています。また、TensorはGoogleが開発したOS「Android 12」に最適化されており、高速で安定した動作が期待できます。
Galaxy S21 UltraとXperia 1 IVは、Qualcommが開発したプロセッサ「Snapdragon 888」を搭載しています。Snapdragon 888は2021年に発表されたハイエンドなプロセッサであり、性能や電力効率に優れています。また、Snapdragon 888は5G通信に対応しており、高速で安定した通信が可能です。
CPUの性能を測るベンチマークテストでは、Pixel 7 ProはSnapdragon 888とほぼ同等のスコアを出しています。AnTuTuベンチマークでは約75万点[^1^][1] [^2^][2]、Geekbench 5ではシングルコアで約1500点、マルチコアで約5200点[^3^][3]という結果になっています。これらのスコアは2021年のフラグシップモデル並みであり、決して性能が低いわけではありません。
ただし、最新のプロセッサと比較すると、やや見劣りすることも否めません。例えば、「Snapdragon 8 Gen 1」を搭載した「Galaxy Z Fold4」は、AnTuTuベンチマークで約91万点[^2^][2]と高く、Pixel 7 Proを大きく引き離しています。GPUのスコア差も大きく、ゲームなどのグラフィック性能に差が出る可能性があります。
しかし、Pixel 7 ProのTensorは、単純な性能だけではなく、AIの処理能力に特化しています。カメラや音声入力などの機能はTensorのおかげで高度な処理が可能になっており、他の端末にはない魅力を持っています。また、Android 12との相性も良く、スムーズで快適な操作感を提供します。
つまり、Pixel 7 Proは性能重視ではなく、バランス重視のプロセッサを採用していると言えます。必要十分な性能を備えつつも、AI技術を活かした機能やOSとの最適化に力を入れています。そのため、ベンチマークスコアだけでは判断できない魅力がある端末だと言えるでしょう。
バッテリー
Pixel 7 ProとGalaxy S21 Ultraは、ともに5,000mAhのバッテリーを搭載しています。これはスマートフォンの中でも大容量の部類に入ります。Xperia 1 IVも4,500mAhのバッテリーを搭載しており、決して小さいとは言えません。
しかし、バッテリーの容量だけではなく、画面のサイズや解像度、プロセッサの消費電力なども電池持ちに影響します。そこで、実際にどれくらいの時間使用できるかを測定したバッテリーテストの結果を見てみましょう。
GSMArenaが行ったバッテリーテストでは、以下のような結果になっています。
モデル | Pixel 7 Pro | Galaxy S21 Ultra | Xperia 1 IV |
---|---|---|---|
音声通話 | 35:30 | 34:46 | 28:00 |
ウェブ閲覧 | 13:02 | 16:07 | 12:25 |
動画再生 | 14:59 | 22:57 | 14:23 |
総合スコア | 83h | 114h | 81h |
この表から分かるように、Pixel 7 ProはGalaxy S21 Ultraに比べて電池持ちが劣っています。特に動画再生では約8時間もの差があります。これはPixel 7 Proの画面がQHD+の高解像度であることや、Tensor G2がSnapdragon 8 Gen1よりも消費電力が高いことが原因と考えられます。
Xperia 1 IVはPixel 7 Proとほぼ同じ電池持ちですが、これはXperia 1 IVの画面が4Kの超高解像度であることや、Snapdragon 8 Gen1が高性能な分消費電力が高いことが原因と考えられます。
充電速度については、Pixel 7 ProとGalaxy S21 Ultraは有線で30W、ワイヤレスで23Wと15Wに対応しています。Xperia 1 IVは有線で30W、ワイヤレスでQi規格に対応しています。有線充電ではPixel 7 ProとGalaxy S21 Ultraは30分で約50%まで充電できますが、Xperia 1 IVは30分で約40%まで充電できます。
バッテリーの面では、Galaxy S21 Ultraが優れていると言えます。Pixel 7 ProとXperia 1 IVは高解像度の画面や高性能なプロセッサの影響で電池持ちが短くなっています。しかし、それでも一日中使える程度のバッテリー寿命はありますし、充電速度も速いです。バッテリー以外の機能や価格を考慮すれば、Pixel 7 ProやXperia 1 IVを選ぶメリットもあります。
サウンド
Pixel 7 ProとXperia 1 IVは、サウンド性能にもこだわっています。Pixel 7 Proは、ステレオスピーカーとワイヤレスイヤホンの組み合わせで、高品質なサウンドを楽しめます。Xperia 1 IVは、360 Reality Audioの再生に対応した認定スマートフォンで、生演奏に囲まれているかのような、没入感のある音場を実現します[^1^][3]。
Pixel 7 Proは、Googleの音声アシスタントであるGoogleアシスタントを搭載しており、音声でさまざまな操作ができます。Xperia 1 IVは、ソニーの音声アシスタントであるXperiaアシスタントを搭載しており、Xperia独自の機能や設定を音声で呼び出せます。
サウンド性能は、スマートフォンの楽しみ方や使い勝手に大きく影響します。Pixel 7 ProとXperia 1 IVは、それぞれ異なる特徴を持ったサウンドを提供しているので、自分の好みや用途に合わせて選ぶことができます。
価格
Pixel 7 ProとXperia 1 IVは、価格面でも大きな差があります。Pixel 7 Proは、Googleの公式サイトで128GBモデルが124,300円、256GBモデルが139,700円で販売されています[^1^][1]。一方、Xperia 1 IVは、auやSoftBankなどのキャリアで256GBモデルが79,920円、512GBモデルが89,880円で販売されています[^2^][2] [^3^][4]。SIMフリー版の価格はまだ発表されていませんが、おそらくPixel 7 Proよりも安くなるでしょう。
Pixel 7 ProとXperia 1 IVの価格差は約4万円となっており、これはかなり大きな違いです。Pixel 7 Proは、Google独自のチップセットやカメラ性能などに高い評価を得ていますが、Xperia 1 IVもSnapdragon 8 Gen 1や4Kディスプレイなどに優れています。価格と性能のバランスを考えると、Xperia 1 IVの方がコスパが高いと言えるでしょう。
まとめ
Pixel 7 ProとXperia 1 IVは、どちらもハイエンドスマホとして優れた性能を持っていますが、それぞれに特徴があります。Pixel 7 Proは、Google独自のチップセットやカメラ性能、ワイヤレス充電などに注目できる一方、Xperia 1 IVは、4Kディスプレイや防水性能、価格などに魅力があります。
どちらを選ぶかは、個人の好みや利用シーンによって変わるでしょう。Pixel 7 Proは、Googleのサービスやカメラ機能を重視する方におすすめです。Xperia 1 IVは、高画質な映像や音楽を楽しみたい方やコスパを重視する方におすすめです。
いずれにしても、5G対応のハイエンドスマホを購入する際には、対応バンドやキャリアのプランなどもしっかりと確認しておく必要があります。自分に合ったハイエンドスマホを見つけて、快適なスマホライフを楽しみましょう。